川崎市宮前区の基地局問題でKDDIへ公開質問状を送付、建物の耐震性に影響はないのか?

川崎市宮前区犬蔵のマンションにKDDI(au)が基地局を設置した後、基地局直下に住む住民が苦情を訴え、撤去を求めている。

【参考記事】KDDIの携帯・スマホの基地局、マンションの上に設置、真下に住む幼児への配慮なし、問われる企業倫理

住民は次の4点を指摘している。

1、基地局が放射するマイクロ波による人体影響。

2、基地局設置の際に内壁に亀裂が入った事実。

3、低周波音の可能性がある音が発生している事実。

4、企業秘密を理由に住民に対して十分に情報を開示していない事実。

筆者は、KDDI広報部の堀内優里氏と高橋誠社長宛てに公開質問状を送付した。全文は次の通りである。

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2020年3月25日

KDDI株式会社
髙橋 誠 社長
広報部:堀内様

発信者:黒薮哲哉(メール発信先は広報部)

フリーランス記者の黒薮哲哉です。携帯電話・スマホの基地局設置に関する貴社の方針について、公開のかたちで以下の質問をさせていただきます。

【1】2020年2月8日、貴社は川崎市宮前区犬蔵のマンション屋上に設置予定の基地局についての住民説明会を開催されました。その際、説明役を担当されました江尻豊一社員は、基地局から放射されるマイクロ波による人体影響について、非熱作用(遺伝子毒性)が確認された研究例は1件もないと説明されました。

しかし、2018年にアメリカの国立環境衛生科学研究所のNTP(米国国家毒性プログラム)の最終報告は、マウスの実験によってマイクロ波に非熱作用があるという結論を公表しました。現在、NTPは発がんのメカニズムを解明しています。

従って江尻社員による非熱作用が認められた研究は一例もないという発言は間違いです。今後、発言を訂正され、住民に訂正を通知される予定はあるのでしょうか。

【2】下記の写真は、貴社が同マンションに設置されました基地局です。

工事の際に基地局直下の住居の内壁に亀裂が生じました。下記の写真です。

わたしが何人かの建築の専門家を取材したところ、建物自体が基地局の重量に耐えられる構造になっていない可能性を指摘されました。

貴社は、2月8日の住民説明会では、基地局の重量と建物の耐震性について説明されませんでした。基地局と建物の耐震性について貴社はどのような見解をお持ちなのかを教えてください。

【3】同マンションの基地局の仕様と稼働状況について、貴社は管理組合へは言うまでもなく基地局直下に住む住民に説明されていません。住民から情報を開示するように要望が出されていると聞いていますが、今後、情報を公開される予定はあるのでしょうか。かりに企業秘密を住民の生命よりも優先するのであれば、他の基地局についても仕様や稼働状況は公開しない方針であると推測されます。具体的に貴社は住民に対してどの範囲であれば情報を公開されるのでしょうか。

【4】同マンションの基地局では低周波音と思われる現象も問題になっています。これについての住民に対する事前説明はありませんでした。基地局の設置に際して、低周波音は考慮に入れないのが貴社の方針であると解釈して差し支えないでしょうか。

3月31日までに回答ください。

公開質問状